【漢文】静岡市の中学1年生向け!『矛盾』の現代語訳とテスト対策
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今回は中学1年生の後期中間テストに向けて、『矛盾』の現代語訳とテストに出やすい箇所を解説していきます!
矛盾の基本情報
まず矛盾の出典や作者などの基本データをまとめていきます。
テストでは問われることはそれほど多くありませんが、念のため頭には入れておきましょう。
『矛盾』基本データ
作者:韓非
出典:韓非子
成立:中国の戦国時代末期
矛盾 書き下し文と現代語訳
楚人に盾と矛とをひさぐ者あり。
「楚の人で、盾と矛を売っている者がいた。」
之を誉めていはく、
「これ(その盾)を自慢して言うには、」
「わが盾の堅きこと、よくとほすなきなり。」と。
「『私の盾の堅いことといったら、突き通すことができるものはないほどだ。』と。」
また、その矛を誉めていはく、
「また、その矛を自慢して言うには、」
「わが矛の利なること、物においてとほさざるなきなり。」と。
「『私の矛の鋭いことといったら、どんな物でも突き通さないものはないほどだ。』と。」
ある人いはく、
「ある人が言うには、」
「子の矛をもつて、子の盾をとほさば、いかん。」と。
『「あなたの矛で、あなたの盾を突いたらどうなるのか。」と。』
その人こたふることあたはざるなり。
「その人は答えることができなかった。」
矛盾 解説
青字で書いた単語は、特にテストで聞かれやすいので覚えてほしい単語になっています。
楚人に盾と矛とをひさぐ者あり。
「楚」は中国戦国時代にあった国の1つです。
他には韓、魏、趙、斉、燕、秦という国があり、全7か国が覇権を争った時代が戦国時代で、漫画『キングダム』で描かれている時代になります。
「盾」は戦いで手に持って使う防具、「矛」は槍のような武器です。
「ひさぐ」は「売る」という意味ですね。
之を誉めていはく、
「之」は読みの通り「これ」という意味ですが、ここでは「盾」のことを指していますよ。
「誉めて」は「自慢して」という意味になります。
「いはく」は漢字だと「曰く」と書き、「言うには」という風に訳します。その後には発言内容が来ます。
「わが盾の堅きこと、よくとほすなきなり。」と。
「わが」は「私の」、「よくとほすなきなり」は「突き通せるものはない」という意味ですね。
この盾は、絶対に貫かれない盾だと主張しているわけです。
また、その矛を誉めていはく、
盾の次には矛を自慢しています。
「わが矛の利なること、物においてとほさざるなきなり。」と。
「利なる」は「鋭い」という意味です。テストで聞かれやすいので覚えておきましょう。
「物においてとほさざるなきなり」は「どんな物でも突き通せないものはない」という意味ですね。
今度はこの矛は、どんな物でも貫けると主張しているわけです。
ある人いはく、
商人の盾と矛の自慢を聞いていた人が、商人に尋ねます。
「子の矛をもつて、子の盾をとほさば、いかん。」と。
「子」は「あなた」という意味になります。
「とほさば」は「突いたら」、「いかん」は「どうなるのか」という意味です。
その人こたふることあたはざるなり。
「こたふる」は「答える」、「あたはざるなり」は「できなかった」という意味です。
絶対に貫ける矛と、絶対に貫かれない盾という2つが同時に存在することはありえないですよね。そのため商人は嘘がバレて何も言えなくなってしまったわけです。
【矛盾】現代語訳とテスト対策 まとめ
以上が『矛盾』の現代語訳と解説になります。
先ほども書いたように、絶対に貫ける矛と、絶対に貫かれない盾という2つが同時に存在することはありえません。
このエピソードから誕生したのが「二つのことが同時に成り立たないこと」、「物事のつじつまが合わないこと」を意味する「矛盾」という言葉です。
また、このように中国の言い伝えや、書物の話から生まれた短い言葉を故事成語と言います。
他には「蛇足」や「漁夫の利」、「五十歩百歩」、「大器晩成」などいろいろあります。
興味があったら、言葉の由来を調べてみると面白いですよ!
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