【地理】メルカトル図法に騙されるな!オーストラリアとグリーンランドはどちらが大きい?
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近隣の葵小・横内小・安東小・安西小・伝馬町小、城内中・静岡東中・安東中の方々にお世話になっております。
みなさん!世界最大の島はご存知でしょうか?
そうです!グリーンランドです!日本の面積の約6倍にあたる広さです。
地球儀と世界地図
では中1の教科書から問題です。グリーンランドとオーストラリアはどちらが大きいでしょうか?
知識が大事なのではなくここでは世界地図について学んでいきましょう。
みなさんも良く知っている地球儀は、距離・面積・方位・形などを正確に表した優れものです。
ただし、裏側は見えないので世界全体を見ることが不可能な上、持ち運びに不便というデメリットもあります。
そこで誕生したのが世界地図です。
3次元の地球儀を2次元で表した世界地図は、距離・面積・方位、形を同時に正確に表すことはできません。
なので、目的に合った地図を選ぶ必要があります。
3種類の地図が教科書に載っていますのですべて理解しましょう!過去静岡県の入試にも出題されております。
1. メルカトル図法
メリット:角度が正確(経線と緯線が直角に交わる)
デメリット:高緯度ほど面積が大きい
地球儀をみかんの皮を剥くように切って地図にして表すと、上下がちぎれたような地図になってしまいます。
そこで上下を無理矢理伸ばしてつなげた地図がこのメルカトル図法です。
地球儀を縦に切っているため、経線と緯線の垂直は保ったままです。
よって角度が正確なため羅針盤による航海に適しており、主に海図として利用されます。
しかし上下を広げているため、面積は高緯度になるほど大きく描かれています。
良く目にするメルカトル図法ではグリーンランドの方が面積が大きく見えますね。
2. モルワイデ図法
メリット:面積が正確
デメリット:大陸のゆがみが大きい
地球を楕円形にした地図です。特徴は面積が正確です。
メルカトル図法では高緯度になるほど面積が大きく描かれていたため、グリーンランドの方が大きく見えました。
しかし面積が正確なモルワイデ図法ではオーストラリアの方が大きいです。
よく目にするメルカトル図法のみに頼ってしまうと、誤った知識を吸収してしまう可能性が高いです。
実際プロの先生ですら誤解している大人もいるようです…気を付けましょう!
3. 正距方位図法
ではもう一つ問題です。日本から見て、ニューヨークはどの方角にありますか?
メルカトル図法ではほぼ真東に位置してます。
ただ角度は正確ですが、上下を無理矢理伸ばしているため方角は正確ではありません。そこでラストの世界地図です。
メリット:距離と方角が正確
デメリット:大陸のゆがみが大きい
円形の地図のため、中心から半径が等しいことを利用し距離と方角が正確に描かれた優秀な地図です。
そのため飛行機の最短経路や方角を調べるために利用されます。
この方角が正確な地図を見ればニューヨークは北北東に位置にあるのが一目でわかりますね。
この正距方位図法は実際の静岡県の入試問題にも出題されておりますよ!
最後に
普段良く目にするメルカトル図法に目が行き、その他の地図を軽視しがちですがどれも重要な世界地図です。
かつて『正距方位図法なんて意味ない』、『問題で出題されることはまずない』というような先生たちもいました。
同じ教育者として『しっかり教科書を読んでほしい』、『せめて自分の県の入試問題は分析してほしい』と切実に思いました。
そもそも3つの地図を合わせて地球儀のに対抗できるため意味のない世界地図など存在しません。
塾である以上お客さまへのサービスの品質を第一優先にしないといけないと私は思い、独立いたしました。
WINGSは教科書を中心とした予習型授業を行うため、こういった軽視されがちな内容までしっかり授業で触れます。
明日からGW休暇に入りますが連休明けからもまた元気に授業してまいりますので、是非ご興味お持ちいただけましたら一緒に勉強しましょう!
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